当社は、気候変動という世界的な課題に対応するため、脱炭素社会の実現に向けて取り組んでいます。
私たちは、二酸化炭素によって私たちのビジョンが曇ることは許されないと決意しています。私たち自身と将来の世代のために、地球に対する気候変動の影響を抑えるため、当社グループのバリューチェーン全体を通じて二酸化炭素排出量の削減に努めています。
当社は、直接事業(スコープ1および2)の主要領域において二酸化炭素排出量を削減し、カーボンニュートラルを達成することに注力しています。
これらの取り組みはすでに成果を上げており、フランスとイタリアという当社の二つの本拠地では2021年に、ヨーロッパ全体では2023年に直接事業におけるカーボンニュートラルを達成しました。
また、2023年にはSBTi(科学に基づく目標設定イニシアチブ)に沿った短期的な排出削減目標を設定することを約束しました。これは、当社グループの長期的な気候変動対策目標に向けた新たな一歩です。
私たちは、可能な限り再生可能な電力を生産・調達するというビジョンを持っています。太陽光発電設備やバイオマス暖房、冷却システムへの投資により、自ら再生可能エネルギーを作り出しています。これらのシステムを段階的に導入し、太陽光発電施設からの自家発電量を増やしていきます。2024年からは年間16 GWhを発電し、完全稼働により毎年世界中で7,400トン以上のCO2相当量を削減できる見込みです(2022年対比で約50%増)。
また、グリーンエネルギー供給業者と提携し、エネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を増加させています。例えば、2023年にはイタリアでERG Power Generationと12年間の電力購入契約(PPA)を締結し、2023年から2034年までに約900 GWhのグリーンエネルギーを調達しています。
当社は、新しいプロセス設計への投資と、設備や技術の頻繁な更新を行っています。例えば、大型電気モーターのエネルギー効率を向上させ、最も消費量が高い機器の停止・待機条件を見直しました。また、リアルタイムでエネルギー消費量を監視するメーターを、度付きレンズラボや量産部門に導入しました。
エネルギー効率の向上とエネルギー管理システムの構築に関する取り組みとして、製造、レンズラボ、配送センター、オフィスの20拠点でISO 50001認証を取得し、63拠点でISO 14001認証を取得しています。
当社は、自然生態系の保護と再生に投資し、地域社会の福祉向上に努めています。2020年12月には、イタリアのアゴルドにある主要生産工場近くのドロミーティ山麓(ユネスコ世界自然遺産)で30ヘクタールの森林再生プロジェクトを立ち上げました。森林の健全性と生物多様性を高めるために、このプロジェクトを通じて、15,000本の樹木を保護し、さらに2,000本を新たに植林しました。
また、自然生態系プロジェクトに投資し、自然由来や再生可能エネルギーの取り組みから得られたカーボンクレジットを購入しています。これには、中国での植林プロジェクトやインドでのソーラーパネル設置などが含まれます。
さらに、物流による排出量を削減するために、量産工場から主要な地域や国の一次仕向け地への輸送手段と補給の流れを見直しています。グループのサプライチェーンと特定の輸送ルートを再設計することで、輸送距離を縮め、可能な限り航空輸送から地上輸送への切り替えを進めています。
私たちは、すべての人々のためにより良く、より持続可能な未来を創ることを目指しています。これらの取り組みを通じて、以下の国連の持続可能な開発目標に貢献します。